- HOME
- ブログ
2017.07.09
加地邸に想いを馳せて。
空間ディレクター和泉です。
昨年、継承をさせて頂いた「加地邸」。
加地邸とは、フランクロイド・ライトの愛弟子である遠藤新氏の設計による、
日本は高度経済成長期以降、「住み継ぐ」という概念が、マイノリティ化
してしまいました。
この建物も、建築雑誌では散々紹介されている放っておいたら壊される
可能性がありました。
と言うのも、俗に言う「THE・不動産屋さん」に話を聞くと、建物は価値が
なく、建売用地として売るしか方法がないので、〇〇円程度です。
と言う状態だったのです。
何も、私達は全ての住宅をリノベーションしようという気は更々ないですし、
という考えなのですが......
創り手や住まい手が、丁寧に丁寧に、愛しながら暮らしてきた住まいであり、
と感じました。
とはいえ、ここを「価値」として判断してくれる方、判断できる方は非常に
少なく、利活用方法や収益化方法など、リアルに所有する事を考えると、
継承は困難を極めました。
先日、スタッフ達と、この加地邸にお邪魔してきました。
(こうしてお邪魔できるという事は、継承が成功裏に終わったからなのですが、
その話は別機会に譲ります)
築年数という基準値ももちろん一つの要素でしょうが、その判断軸のみならず、
もっと多面的に「豊かな暮らしを創っていくこと」。
これこそが、家を買う・家を作る際に、初めに、そして最も重要視していく項目
なのだと、あの空間に身を置く度に思い知らされます。


[ 空間ディレクター 兼 仕立屋 ]
和泉 直人 izumi naoto
建築・不動産・デザイン・マーケティングの
4足のわらじを履く、空間創り・不動産目利
きの専門家。
北海道釧路市出身。3児の父。
*詳しくはこちら
- NEWS (86)
- イベント (6)
- ヴィンテージマンション (4)
- 中古マンション購入の奥義 (29)
- 和泉直人取扱説明書 (41)
- 物件探しのポイント (6)
- 特集 (4)
- 空間ディレクターの脳みそ (143)
- 2020年(10)
- 2019年(1)
- 2018年(6)
- 2017年(28)
- 2016年(75)
- 2015年(85)
- 2014年(137)
- 2013年(184)
- 2012年(276)
- 2011年(1)