「よし、月曜日だ!」と前向きに働きたくなるオフィスを目指してデザインしました。今の常識や固定概念は、10年後、100年後も変わらず続くのでしょうか?
NENGOのオフィスは、新しい建物の見せ方を提案し、未来にどんな影響を与えるかを考えて作られました。築46年のビルをリノベーションし、開放的で可変性のあるラウンジスペースや、街並みに溶け込むオーストラリア製「ポーターズペイント」の深いグレーを採用。
内装は、「線」を意識して、窓やドア、本棚、柱の寸法を統一し、視覚的にスッキリとした空間に仕上げました。
日本では街の「線」を減らす考え方はまだ一般的ではありませんが、異なる文化の人には新鮮に映ることでしょう。西洋化が進む中、日本らしさや地域らしさを残すことが個性になると考えています。このオフィスも、そんな想いを込めてリノベーションしました。
NENGOのオフィスは、二ヶ領用水沿いにあり、自然と調和した快適な環境です。
二ヶ領用水は江戸時代に作られ、農業から工業用水へと役割を変えつつ、今では住民に親しまれる憩いの場や桜の名所です。地域の景観や人々の暮らしに深く根付いた歴史的な水路で、自然と共生する知恵が息づいています。
オフィスはその二ヶ領用水を眺めながら仕事ができるよう、窓やデスクが北向きに配置されています。北向きが暗いと思われるかもしれませんが、実は一日を通して最も安定した光が入るのが北側です。
日本では「南向き=良い」という考えが根強いですが、仕事をするには南側の強い日差しが問題になることも。そこで、このオフィスでは南からの光を遮り、快適に働ける空間を作り上げました。
オフィスの3階はショールームとなっており、ポーターズペイントの特徴やその質感を実際に体験できます。
さらに、オフィスから徒歩3分の「BOIL」内の2階には、異なる仕上げを展示したポーターズペイント専用ショールームも。オフィスとショールーム、ぜひ両方にお立ち寄りください!
NENGOは、建物の背景を大切にし、「気候・風土・歴史・文化」を尊重したデザインを実現しています。社員間の交流を超えて、街全体で創造的な刺激を生む場としても理想的なオフィスです。
「古くなった建物を活かしたい」「取り壊さずに生まれ変わらせたい」と考えるオーナー様に、NENGOのリノベーションはぴったり。街に溶け込むデザインや、外観をそのままに建物の魅力を引き出す提案を得意としています。
物件名 | 二ヶ領用水を眺めるオフィス 【NENGO本社オフィス】 |
所在地 | 神奈川県川崎市高津区溝口2-15-1 |
面積 | 2 階 165 ㎡ 3 階 138 ㎡ |
築年月(築年数) | 1974 年2 月(竣工)2020年12月 |
備考 | <設計>NIISEKI STUDIO <施工>NENGO |